死後の世界 (13) なぜ 下の世界 に落ちるのか

念は 下の世界 に落ちる原因

 

「死後の世界」と題してこれまで13回にわたって記事を書いてきました。今回参考にしている水波一郎先生の著書「死後の世界で恋をして–愛って?」の主人公の三郎さんは死後、いわゆる 下の世界 に入ってしまったのですが、霊的に成長することの重要性に気が付いた結果、上の世界への階段を上っていくことになります。

なぜ下の世界に行くことになってしまうのかは人それぞれ理由があるのですが、一般的に言えることもあります。今回はそのことについて書いていきます。

なおここでの 死後の世界 の見解については水波霊魂学に基づいております。

 

この世にいるのに幽体が不調になる理由

念を受けて幽体が損傷して苦しむのは、死後の世界だけのことではありません。じつは、この世に生きている時からそれは始まっています。

これまで書いてきましたように、広大な死後の世界(水波霊魂学では幽質界と呼ぶ)の中で、自分がどの場所にいくことになるのかという基準は、自身の幽体が最も適応しやすい所ということです。

幽体は肉体のように食べ物から栄養補給をしていません。幽体に必要なのは水波霊魂学で『幽気』と呼ばれる気です。この世は物質と幽質が重なっていますので、空間には酸素や二酸化炭素といった物質と幽気と呼ばれる幽質が重なっています。私たちはこの世で生活している間も、幽体に栄養を与えておかないといけなかったのです。それが疎かになっている人は、幽体の状態が悪くなってしまいます。

それでも、地球という星に住んでいる人類は、全ての人が肉体という衣を纏っています。このために幽体の質が異なっても同じ空間にいることができます。

しかし、死を迎えた時に肉体は消滅してしまい、幽体だけが死後の世界に入ることになった時、幽質しかない死後の世界では、そこにある幽気の質の影響をモロに受けてしまいます。したがいまして、特定の場所に存在する幽気の質に適合する幽体を持つ人たちが集まってくることになります。

その場所にある幽気の質が高ければ幽体の性質も高いといえますし、逆に幽気の質が低ければ幽体の質も低いということになります。

それではなぜ幽体の質が悪いとか、状態が悪いということが起こるのでしょうか?

それはこの世に居た時に、他者から強い念を受けて幽体が損傷したり不調になったり、この世をうろついている不道徳な霊魂に目を着けられたことによってその悪影響を受けて幽体が不調になってしまったからです。

 

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幽体が不調になる人の特徴

他者から念を受けている人たちには、ある共通した特徴があります。

それは、自分も相手に対して念を出すような環境にいたということです。特に現代社会では念が飛び交う環境はたくさんあります。職場、家庭、野球やサッカーの試合、オリンピック、アイドルの総選挙など、対戦相手やライバルに対する攻撃的な念や失敗すればいいのに、怪我すればいいのにといった人の足を引っ張るような念もたくさん出ています。

別の記事でも書きましたが、念というのは命中精度が低いので、仮にライバルに対して攻撃的な念を出したとしてもライバルに当たらず、横に居た見ず知らずの人に当たってしまうこともあります。つまり、自分も他人もお互いに念を出し合うような環境に身を置いていますと、意図的に念を当てられることもありますが、知らず知らずのうちに念を受けている可能性が高くなります。

さらに言えば、勘違いや逆恨みであったとしても、念を当てられてしまえば、幽体は不調になる可能性が高くなります。

 

悪人が 下の世界 に落ちるのではない

したがいまして、死後の世界を信じる人が知っていなければいけないことは、死後に下の世界に落ちる人は、悪人だからではないということです。

あくまでも、死んだ時の幽体の状態によって、死後の世界で最初に行く場所が決まるのです。この世でいくら善行をしても徳を積んでも、他者から念を受けて幽体が不調であればそれに相応しい幽気のある場所に行くしかないのです。

その場所に集まった人に、生前に念を出していた人がたくさんいればちょっとしたことでも対立し、争いが始まります。集まった人数が多くなればなるほど、あちこちで争いが起こってしまいます。そのような場所であっても念が一番強い人にとっては天国かもしれませんが、大多数の人にとってはそこは地獄でしかありません。

念は目に見えないものですので、相手から飛ばされていることに気が付くことはよほど霊的感性が強い人でない限りは無理です。

しかし、自分の感情は分かります。今、誰かに対して激しい怒りを抱いていれば、その人の顔を思い浮かべた時に念が飛んでいるかもしれません。ただし、その相手に命中するかどうかは別の話です。至近距離であれば命中するかもしれませんが、居酒屋で友人に対して愚痴をこぼしている時はその友人に念が命中している可能性があります。

したがって、仮に友人が死後に下の世界へ落ちてしまったのなら、その原因を作ったのはあなたかもしれないのです。

 

 
【死後の世界についての記事一覧】

第1回 水波霊魂学での見解と死後の世界を知ることの意義
第2回 この世との連続性」と「捨て去るもの」
第3回 最初の関門を突破できるか
第4回 上の世界と下の世界とは何か
第5回 誰もが「夢の中の世界」を経験する
第6回 イメージ したことが実現する世界
第7回 ケンカをすると地獄になる場所
第8回 呼び覚ましてはいけない記憶
第9回 「生きがい」 が見い出せないという苦悩
第10回 霊的に成長 するのか、停滞するのか、それとも後退か
第11回 自分勝手な願い を叶えてくれる神などいない
第12回 相手との 不一致 が悲劇を招く
第13回 なぜ 下の世界 に落ちるのか
第14回 「 宗教の教え 」に隠された本質とは
第15回 思い込み がもたらす不幸
第16回 『 囚われ 』-肉体が消えたあとに残るもの
第17回 無信仰 の人達が集まる街