死後の世界(1)水波霊魂学での見解と死後の世界を知ることの意義
死後の世界があるのか否か、もしあるとすればどんな世界なのか。
死後の世界の存在を信じている、あるいは漠然とあるかもしれないと思っておられる方はこういった疑問を抱いておられると思います。
今回の記事では、死後の世界を肯定する立場の方に向けて、死後の世界とは何かについて書きます。
科学は「死後の世界」を見つけられない
現在のところ、死後の世界は科学では解明されていません。科学者の中には死後の世界の有無について探求されておられる方もいらっしゃるようですが、私は絶対に無理だとは言いませんがほとんど無理だと思っています。
この世を構成するものは「物質」です。物質と言いましても、分子レベルでは酸素、窒素、炭素、水素などいろいろありますが、家もクルマだけではなく生物もすべて物質の組み合わせで構成されています。
一方、死後の世界は「物質」で構成された世界ではありません。物質であればそれを測定できる精密機器があれば目に見えないものでも見つけることができますが、死後の世界は物質で作られていませんので「物質以外のもの」を測定できる機械が開発されないと見つけることはできませんし、そもそも物質以外の何を測定すればいいのか分かるわけがないので、科学が死後の世界を発見することは著しく困難と言わざるを得ません。
水波霊魂学による「死後の世界」は霊魂からの通信
科学が死後の世界を語ることができない以上、拠り所とするのは「宗教」しかありません。宗教と言いましてもキリスト教、イスラム教、仏教をはじめとして、世界各地にさまざまな宗教があり、それぞれが死後の世界は「ある」とか「ない」とか、「ある」と主張している宗教であってもその世界観はバラバラなのが実情です。
したがいまして、死後の世界はあると思っている方は、どこの主張が正しいのかをご自身で判断して死後の世界観を構築するしかありません。
このサイトの管理人は、水波霊魂学を学んでいる者ですので一連の記事は水波霊魂学の知見に基づいています。ただし、私は死後の世界を見たことがありませんし、水波霊魂学をマスターしているわけでもありません。また、今回の記事は死後の世界に関するごく初歩的な内容で、正確さよりも分かりやすさを優先しています。したがいまして、正確性の観点から見れば多少の誤差はあるということをご留意いただきたいと思います。
水波霊魂学とは?霊媒と霊能力者の違いとは?
水波霊魂学は契山館という団体で学ぶことができます。契山館の主宰は水波一郎先生です。
水波先生は「霊媒」として、長年にわたって高級な霊魂方からたくさんの通信を受けており、これを体系化したものが水波霊魂学の内容となります。
余談ですが、世間的には「霊能力者」といわれる方が有名だと思います。テレビで見るのはほとんどが「霊能力者」です。ここで「霊媒」と「霊能力者」の違いが分からない方もおられるかもしれませんので、水波先生の著作から該当部分を引用します。
まずは「霊媒」の定義です。
霊媒とは、「霊魂が人間に対して何かしら思いを伝える為に使用する人間」のことである。いわば、通信機とか、受信機なのである。
水波一郎著「霊的能力の謎」 P.15
次に「霊能力者」の定義です。
自分の知覚で霊魂を見たり、霊魂の言葉を聞いたりしている。つまり、自分の機能を自分で使用して、霊的な現象を引き起こしているのである。霊能力者は霊媒のように受け身の存在ではない。自分の意思で霊魂を見ようとする人達なのである。霊能力者に関与している霊魂がいても、力を貸しているにすぎない事になる。
水波一郎著「霊的能力の謎」 P.16
「霊媒」は通信機で霊魂の言うことを伝える存在、「霊能力者」は自らの意思によって霊魂を利用する存在です。ですので、通信機の役割でしかない「霊媒」が主体的に戒律を作ったり教えを説いたりすることはありません。したがいまして、「霊媒」は宗教の教祖でもないということです。
したがいまして、水波霊魂学での「死後の世界」の内容は、霊魂が霊媒である水波先生を通して語った内容ということです。
死後の世界を知る ことの意義とは何か
死後の世界の実相を知ることの意義とは、次の世界があるということを踏まえて今の生き方を考えることができるということです。
仮に死後の世界というものが存在せず、この世での死が全ての終わりだとしたら、私たちは「この世におけるたった一度の人生」をいかに充実させるかということだけを考えて生きればいいわけです。
学生が勉強するのは、社会人という次のステージがあって、今のうちに学力を上げたり資格を取得したりすることで少しでも豊かな生活を送りたいと考えているからです。
来週、地球が爆発して人類が滅亡することが明白であれば、数年後のための生活設計など必要がないのと同じです。
仮に死後の世界があるという場合、考えないといけないことはこの世と死後の世界の価値観や善悪の基準が同じなのかということです。この世と同じことをしていると死後の世界では不幸になるかもしれないというのであれば、何が良くて何が悪いのかをあらかじめ知っておかないと死んだ後に苦労することになります。
ましてや、天国とか地獄のような世界があるとなればなおさらです。
この世で善行といわれることがそのまま天国に行ける基準であれば、街のゴミ拾いを毎日していれば天国に行けるかもしれませんし、反対に空き缶をポイ捨てする人は地獄に行くかもしれません。
死後の世界があると信じる方が知りたいのは、天国や地獄が存在するのか、地獄があるのならどうすれば地獄に落ちないで済むのかを決める基準ではないかと思います。底意地が悪くても表面的にはニコニコして感謝していれば天国に行けるのか、警察に捕まるようなことをすれば地獄に落ちるのか、刑務所で罪を償ったとしても地獄行きなのか、考えば考えるほど分からないことだらけです。
水波霊魂学は霊魂からの通信を体系化したものであると述べましたが、ある霊魂は「この世の基準でいう善い人が天国のような世界に行けるわけではない」と伝えてきたそうです。
死後の世界はあると信じる方にはやることがあります。それは死後の世界の実相を知って今のうちに打つべき手を打っておくということです。
霊魂が伝えてきているのは、この世にいるうちにやっておかないと死んだ後に大変後悔してしまうことは「存在」し、死んだ後に分かっても手遅れなこともあるということです。
(次回に続く)
【死後の世界についての記事一覧】
第1回 水波霊魂学での見解と死後の世界を知ることの意義
第2回 この世との連続性」と「捨て去るもの」
第3回 最初の関門を突破できるか
第4回 上の世界と下の世界とは何か
第5回 誰もが「夢の中の世界」を経験する
第6回 イメージ したことが実現する世界
第7回 ケンカをすると地獄になる場所
第8回 呼び覚ましてはいけない記憶
第9回 「生きがい」 が見い出せないという苦悩
第10回 霊的に成長 するのか、停滞するのか、それとも後退か
第11回 自分勝手な願い を叶えてくれる神などいない
第12回 相手との 不一致 が悲劇を招く
第13回 なぜ 下の世界 に落ちるのか
第14回 「 宗教の教え 」に隠された本質とは
第15回 思い込み がもたらす不幸
第16回 『 囚われ 』-肉体が消えたあとに残るもの
第17回 無信仰 の人達が集まる街