心 とは何か ~人は誰でも3つの心を持っている~

心

 

人には「心」というものがあると言いますが、そもそも「心」とはいったいなんなのでしょうか?

心という言葉はさまざまな意味合いを持っていますが、ここではよく似た意味合いで使われることが多い「魂(たましい)」と「意識」という言葉を使用しながら、人の「心」について書いていきます。

 

3つの 心

水波霊魂学では、人の心を霊的身体から見た場合、大きく分けて以下の3つの心があると言っています。

 

肉体の心

これは説明するまでもないでしょう。辞書に載っている意味をそのままご覧いただければいいと思いますが、ただし、水波霊魂学では肉体の心の中にもいくつかの心があると言っています。それについては後述します。

 

幽体の心

水波霊魂学では、この世に生きている人は肉体とは別に幽体という霊的身体があって、それは肉体と重なっていると主張しています。肉体と重なっているということは、肉体の脳と重なっている部分は幽体の脳ということになります。肉体の脳が意識活動としているように幽体の脳も肉体の脳とは別個に意識活動をしています。

ですから、この世を経験したことは肉体の脳と幽体の脳は共有しているのですが、ある出来事に対する評価は肉体と幽体で異なることもありえます。

肉体は両親が作ってくれたものですので、生まれてきた赤ちゃんはいわば『新品』の状態なのですが、幽体は幽質界(あの世)にいる霊魂の一部が再生したものですので『新品』ではありません。幽体から見ればこれまで幽質界(あの世)で自由に生きて来たのにある日突然、肉体の中に吸い込まれるようにしてこの世に生まれてきてしまったわけです。その上、この世の人生を決定するのは肉体の心であって、幽体の心は常に肉体の心の陰に隠れているような存在です。

 

肉体の心は時々失敗します。今、告白すれば良いのに、というような時でも、躊躇してしまい、チャンスを逃したりします。
そんな時、幽体の心はイライラします。告白すべきだったからです。幽体には幽体の考えがあるのです。

水波一郎著 たましいの救い 第三章心の種類 P.41

 
幽体の心がイライラしたり怒ったりして激しい感情を発した時は、その人の心の中が何となくざわついた感じになります。幽体の心は心の深い部分にありますので、これらの感情が直接的に表面に出てくることは少ないのです。

フロイトやユングが唱えたいわゆる潜在意識とは異なりますが、水波霊魂学では幽体の心は潜在意識の実質的な一部のようなものであるとしています。

 

霊体の心

人には3つの心があると書きましたが、それは人間には身体が3つあるからです。

その3つとは、肉体と幽体、そしてここで紹介する霊体(れいたい)です。

霊体という霊的身体の特徴は、この世に生まれた当初はそれがないということです。個人差もありますが、小学校高学年くらいの年齢になって発生する人が多いようです。
そして、幽体のように肉体と重なっていませんし、幽体のように幽質界(あの世)から再生するわけでもありません。同じ霊的身体でも幽体と霊体は全く違う身体なのです。

さらに幽体との大きな違いは、霊体は幽体と比べて霊的な性質が高いということです。霊的な性質が高いということは、心の性質も高いということになります。

 

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幽体と霊体の心の違い

幽体にはこの世に生まれる前の過去の記憶があります。しかし、肉体は新品ですのでこの世の記憶しかありません。この2つの身体が重なっているわけですので、幽体の心はストレスを日常的に抱えることが多く、肉体の心とは別の不満や苦悩を持つことが多いようです。しかし、霊体の心はそれとは正反対に救われる側ではなく救う側の心です。

 

人間の心というものは、実は複雑で大きいもののようです。表面の自分が仕事をしたり、勉強していたりしている時に、もしかすると、幽体の心は泣いているかもしれませんし、霊体の心は激励しているかもしれないのです。

水波一郎著 たましいの救い 第三章心の種類 P.44

 
よく人間には悪魔の心と天使の心があるとか言われますが、幽体の心はストレートに感情を出しますし霊体の心は論理的倫理的な面が強く出ますので、この2つの心についてそのように表現することはある意味合点がいくように思います。

<参考>



 

今回は人間が持っている3つの心について書きましたが、次回は肉体の心について詳しく書いていきたいと思います。