『 未熟な霊魂 』について ~ とばっちりを受ける

とばっちり

 

 

 

他人とのかかわりと霊的な影響

 

 

人間は誰でも大なり小なり人付き合いをしなければ生きていけません。

 

 

特にこの国に住んでいる人は、誰とも完全に接触しないということはほぼ不可能に近いといえます。たとえ病気で動けなくても医師や看護師とは顔を合わせるのが普通ですし、人付き合いが嫌いであっても生活物資は買わないと仕方がありません。無人島にでも住んで自給自足でもしない限り、他人とかかわりを持たないことは無理です。

 

 

そして、他人と何かしらのかかわりを持たなければ生きていけないという状態は、日常生活だけではなく、霊的にもさまざまな複雑な作用を引き起こすことになります。気の合わない人が周囲にいれば心理的なストレスを感じるように、他人の霊的状態がこちらに何らかの影響を与えることがあるのです。

 

 

特に、未熟な霊魂の中でも人間に対して不道徳な行いをするような霊魂に寄られている人や場所に頻繁に出入りしなければならない場合、こちらに何の非がなくてもそれらの影響を受けてしまうことがあります。

 

 

見えない、感じないということと、影響があるなしは別問題です。もしも霊的に悪影響を受けてしまえば、病気や怪我の原因になることもありますし、自身の死後を確実に不幸にしてしまうことになります。

 

 

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霊的な『 とばっちり 』を受けるのは日常茶飯事

 

仮にある人(Aさん)がいて、その人の霊的状態は現代人の一般的なレベルだったとします。それは霊的には決して良い状態ではありませんが、かといって未熟な霊魂に真っ先に目を付けられるような目立った状態ではないとします。

 

 

Aさんは会社勤めをしていて内勤だったので、平日は自分のデスクでずっと仕事をしています。彼の向かいには同僚のBさんがいますが、彼は以前から未熟で不道徳な霊魂に寄られていたとします。ただ、この不道徳な霊魂は割と多忙でBさん以外にも何人か目を付けた人間がいたようで、常にBさんのそばにいるわけではなく、これまでBさんは霊魂と同伴出勤をしたことはありませんでした。

 

 

霊魂は物質の目がないので、地上の様子がよく分かりません。したがって自分のカモの行動を逐一把握することは困難です。こういう場合、霊魂はある細工をします。それは自分の幽気をカモ(この例ではBさん)にペタンとくっ付けます。霊魂にとって物質界の距離はあまり関係がありません。自分の幽気を付けておけば、自分のカモがどこにいるのかは常に把握できるというわけです。

 

 

余談ですが、初めて地上に戻ってきた霊魂は、人間時代の常識を引きずっているようで、どこかに行きたいと思えば、普通に道をトコトコ歩きますし、人混みでは人をかき分けて、たまに人間とぶつかったりするようです。電車やバスに乗って移動する霊魂もいます。

 

 

霊魂は肉体を持っていないので、本来は行きたい場所に瞬間的に移動できるのですが、その方法を知らない霊魂は例えば上野から新宿に行くのに生前と同じように電車に乗ったり、歩いて移動したりします。

 

 

霊魂になったからといっていきなりスーパーマンのようになれるわけではありません。仮にいま他界して霊魂なれば、いま知らないことは死んでも知らないままということです。

 

 

ということは、逆の言い方をすれば、自分の幽気を人間にくっつけて居場所を把握したり、その他諸々の不道徳な行為の方法を知っている霊魂は、かなり手強い存在であるということです。この類の霊魂に目を付けられたBさんは霊的にかなりマズイ状況に置かれているといえます。

 

 

他人の霊的障害から受ける悪影響

 

 

話を戻します。Bさんはもちろん自分が未熟な霊魂に寄られていることに気づいていません。しかし、Bさんの幽体には不道徳な霊魂の幽気がベッタリ付いているので、何かしらの霊的障害を起こしている可能性が高いです。

 

 

ここまでなら、Bさんだけの問題なのですが、本人だけではなく周囲の人間にも霊的な悪影響を及ぼしかねない困った問題が起こることがあります。Bさんの席の周辺には、Bさんの質の低い幽気が塵のように積もっています。また、Bさんが動けばその経路にも彼の幽気が落ちますし、仮にBさんがAさんのそばに来ることが多ければ、Aさんの周辺にもBさんの幽気が積もります。
Bさんは知らない間に質の低い幽気を職場中にまき散らしていたのでした。

 

 

ある日、このBさんの横に、件の霊魂がいました。初めての同伴出勤でした。この霊魂が長年関与したせいでこの霊魂の幽気とBさんの幽気は質が似てしまっていますので、霊魂にはBさんの幽気が職場のあちこちに散乱しているのが分かりました。職場全体の霊的状況が悪くなっていますのでAさんの幽気の質が彼らと同じように変化しても何の不思議もありませんし、Bさんの幽気を何かの拍子で吸いこんでしまうことも大いにあり得ることですので、この霊魂から見れば、まるでカモが一人増えたように見えることがあります。その場合はこの霊魂はAさんに寄ってくるかもしれませんし、職場に居座る可能性もあります。

 

 

不道徳な霊魂に居座られた職場は、幽気の質が下がりますのでそこに働く人達全体に悪影響を及ぼします。幽体の状態が悪くなれば幽体の意識も乱れます。幽体の意識の乱れはいずれ肉体の意識にも影響を及ぼすことになりますので、荒い念が飛び交うようになります。そうなりますと如何にも殺伐とした職場環境が出来上がり、ハラスメントが横行したり、トラブルが絶えないようになっていきます。

 

 

『 とばっちり 』を受けない為には自分で自分を守るしかない

 

 

AさんもBさんも未熟な霊魂が寄ってきていることに気が付くことはありません。ふたりとも未熟な霊魂の質の低い幽気をベッタリ付けられたまま、人生を送ることになります。質の低い幽気はいずれ幽体の不調を引き起こし肉体的な不調に繋がっていきます。

 

 

人間は肉体と幽体が重なっていて、この二つの身体を接着している気があり、水波霊魂学では間気(かんき)と呼んでいまして、これは幽体が生産しています。幽体が健全であれば間気は満たされ肉体と幽体はピッタリと密着できます。しかし、幽体が不調になりますと、間気が身体外に漏れたり、間気の生産量が減って肉体と幽体の密着が薄れてきます。部位によっては間気がまったくない状態になることもあります。こうなりますと、肉体と幽体がズレ始めます。

 

 

間気の漏れや肉体と幽体のズレは深刻な霊的障害です。これは結果的に肉体の死を早めますし、死後も辛い世界へ行くことになってしまいます。肉体の寿命を縮めるのは病気や怪我だけではありません。病気で死んだとか事故で死んだように見えても、その原因は霊的なことが関係していることもあります。

 

 

現代の霊的状況は非常に悪いです。未熟な霊魂に寄られていない人はたまたま運が良かっただけで、誰もがAさんのような危険を抱えてるといえます。

 

 

昨今は健康ブームで食生活の改善や適度な運動を実践している方も多いと思いますが、真の健康とは、地上にいる間に肉体と幽体を健全にすることであり、仮に良からぬ霊魂に遭遇しても干渉させる隙を与えないことです。このことが、この世の人間としての人生だけではなく他界して半永久的に続く霊魂としての人生をより良いものにするために重要なのです。

 

 

(続く)