悪霊 ~人間にいちばん迷惑をかける霊魂?

悪霊

悪霊とは何者か?

悪霊とか邪霊とか怨霊とか、表現は様々ですが巷では不幸になった原因がこの手の霊魂に憑りつかれたからだという人がいます。

短期間に不幸な出来事が連続して起こったり、またはたとえ1回きりでも大病を経験したり大怪我をしたりすれば、それらの理不尽な出来事の原因を心霊的なものに求めたいという気持ちは理解できますが、自身のこれまでの行ないを全く省みないのであれば、それは少し違うのではないかと思います。

水波霊魂学では、悪霊という用語は使用しませんが、人間に危害を加えて喜んでいる霊魂は存在しますので、こういう類いの霊魂のことをそのように呼べばいいのではないかと考えがちですが、それははっきり言いまして安易な考えと言わざるを得ません。

今回は悪霊がテーマですが、そもそも悪霊とは何者かということを理解することから始めたいと思います。

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悪霊と呼びうる霊魂とは

昨今、この世に用事のないはずの霊魂がどんどんもどってきています。彼らの中には人間に悪戯したり事故や病気にするように活動している者も確かにいるのですが、そんなことに至ったそもそもの原因は、他界して下の世界に落ちたからです。

他界後に行く場所を決めるのは幽体の状態だけであり、生前の所業は直接的には関係しません。人を殺したから下の世界に落ちるのではなく、被害者やその遺族から強い念を浴びて幽体が傷つくから下の世界に落ちるのです。同様に困っている人を助けたから上の世界に行くのではありません。人助けに一生懸命でも他人から念を浴びて幽体が傷つけば、どんなに周囲から尊敬されていても下の世界に落ちてしまいます。

彼らはほんの数年前までこの世で普通に暮らしていた人達です。警察に逮捕されたこともありませんし、休みの日は買い物をしたり犬と散歩をしたりしていた人が、霊魂になった途端に悪霊になるのでしょうか?

いやいや、悪霊はもっと大物のことを指すのだと思われる方もおられるかもしれません。しかし、いわゆる大物といわれる霊魂は残念ながら地上の世界に出てくることができないのです。

地上の世界の霊的な状況とかけ離れている霊魂は、上の世界の霊魂も下の世界の霊魂も地上の世界に直接関与することはできません。

つまり、あの世のいちばん底にいるような霊魂は、確かに強大な霊力を持っているかもしれませんが、地上の世界に登って来ることができませんので、人間に直接迷惑をかけるわけでもない存在を悪霊と呼んでもそれは形式的なものにすぎません。

人間に関与できる霊魂

あの世のいちばん上にいる霊魂もいちばん下にいる霊魂も地上の世界に直接関与できません。地上の人間に直接関与できるのはこの世の霊的環境に近い場所に行った霊魂ということになります。

ということは、少し上の世界に入った霊魂とか少し下に入った霊魂がこの世にやって来て人間に関与するのですが、上の世界の霊魂は使命があって来ているのに対して、下の世界の霊魂にはそれがありません。

人間とそれほど霊的な距離が離れているわけでもない、生前は普通に生活していたような人達が、他界して少し下の世界に入ってしまい、地上の世界に戻ってきた霊魂が人間に悪い影響を与えているわけです。

彼らのことを当ブログでは「未熟な霊魂」と呼んでいます。

悪霊という言葉は、人を驚かせるには十分かもしれませんが、同時に自分達には関係のない存在だと錯覚してしまいがちです。自分が悪霊に付きまとわれていると考える人は稀でしょう。

しかし、未熟な霊魂に干渉されている人はたくさんいます。悪霊でも悪魔でも何でもいいのですが、そんな言葉で自分とは関係ないと片付けてしまうのではなく、現実にはごくごく普通の霊魂が人間に干渉しているということを考えて頂きたいと思います。

脅かすわけではありませんが、職場、学校、自宅、どこにいても不思議ではありません。