守護霊(5)~書籍「指導霊」より

指導霊

 

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水波一郎先生の『指導霊』という本を読んでいただければ、指導霊の活動の実際や霊的生命体としての理想的な生き方を知ることができます。

 

主人公が死後上の世界に入れた理由

 

この本の主人公である正枝さんは、明治の終わり頃に雪が降る地方の農家に生まれました。

 

この時代の日本はみんな貧しく、正枝さんが生まれ育った環境もとても貧しかったのでした。彼女は十代のうちに嫁に行き、農作業と子育てに追われ、これといった趣味もなく苦労に苦労を重ねたうえで、後悔と未練だらけの老齢期を過ごして他界しました。

 

しかし、正枝さんは他界後は一般の人たちと比べても、随分と上の世界に入ることができました。

 

苦労ばかりで楽しみは何もなく、後悔と未練だらけで他界した正枝さんが、なぜ上の世界に入ることができたのかは、さまざまな要因があるのですが、まず考えられるのは時代的な要因です。彼女が他界した詳しい時期は書いていませんが、恐らく昭和の頃でしょう。今から数十年前の日本はまだまだ霊的に高級な空間がたくさん存在しました。神社にいけば高級な霊魂がいましたし、守護霊の視界に入るような人たちもいました。

 

たった数十年の間にこの国の霊的状況は大きく変化しました。もちろん悪い方向へです。宗教というものが人々の信頼を失い、信仰心を持つことは迷信を信じる弱い人であるという風潮がどんどん強くなっていきました。

 

その結果、神を呼ぶ人がいなくなってしまいました。昔の人は「神様助けて!」という思いを発することで、霊的な観点からみますと、これは水波霊魂学でいう「念」となって指導的な霊魂に届きましたので何とか助けてあげようと活動することもできたのですが、現代の人々はどんなに苦しくても神様に向けた念を出さなくなってしまいましたので、指導的な霊魂は何もできない状況になりました。

 

守護霊や指導霊と人間は霊的な距離が遠いので簡単には念は届かないのですが、数十年前であれば何とか届きうる状態の人たちも存在したのです。指導的な霊魂は人間の自由意思を尊重しますので、自分たち向けて思いを発しない人に対して何かしら援助をすることはありません。

 

人々が神を拒否したり守護霊を否定するのならば、指導的な霊魂はそれを尊重して何もしません。

 

 

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死後の世界で最初にすること

 

他界後、上の世界に入ることができた正枝さんは、他界した時に迎えに来てもらった霊魂から、霊魂の世界でのさまざまなルールを学びます。

 

ルールと言いましても、法律的なものではなく、地上の世界と霊魂の世界で異なる部分がありますので、霊魂として生きるためのハウツー的なものです。正枝さんは死後の世界が本当にあったことに驚きつつも、迎えに来てくれた霊魂の言うことを信じて、言われた通りに一つ一つの課題を消化していきました。

 

仮に守護霊や指導霊の存在を否定している人が他界した場合、正枝さんのように指導的な霊魂がお迎えに来てくれる可能性は低いです。誰も迎えに来てもらえないこともあります。その時には教えてくれる人がいませんので、自分で何とかしていくしかありません。

 

ただでさえ死後の世界があっただけでもびっくり仰天しているのに、誰からの援助もなく一人ぼっちでさまよい続けるような場合もありますので、他界した時に上の霊魂が迎えに来てもらえるように、今のうちから準備するか否かが分かれ目になります。

 

もっとも、現代人の場合、他界した時にお迎えがいないことはまだマシなのかもしれません。お迎えに来た霊魂が不道徳な霊魂だった場合は、そのまま下の世界に連れていかれることになってしまうからです。

 

(続く)

 


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