【雑感】感謝という名の自己満足に陥らないために
かんしゃ【感謝】
自分に対する好意や親切をありがたいと思うこと。
(明鏡国語辞典より)
感謝することは良いことです。
ですが、なんでもかんでも感謝することは、人生の停滞を招く可能性もあります。
好意や親切をありがたく思って、現状に満足することは間違いではありませんが、それに囚われることによって、『向上するということは現状を打破することである』ことを忘れてしまっては本末転倒です。
確かに何に対しても満足して生活することによって自己満足は得られます。
しかし、現実の社会は満足している人ばかりではありません。
満足して小さくまとまる人たちが増えると、現在も続く不当な差別によって苦しむ人たちは、いつまでたっても救われることがありません。
社会制度は時代とともに変遷しています。
百年前と現在では、女性の権利には雲泥の差があります。
しかし、社会的弱者といわれる方たちの権利改善はまだまだ途上であり、乗り越えるべき課題もたくさんあります。
感謝の心は良いことですが、物事はより大きな視点で見ることが必要だと思います。
現状に満足するだけではなく、自分のためだけではなく困っている人のためにも、「私は何のために生きているのか。そして何をすべきなのか」ということを考え続けていくことが大切です。