書籍「 たましいの救い – 人は表面の心だけで生きてはいない 」のご紹介
心の救いではなく、『 たましいの救い 』を求める
今回ご紹介する書籍は2016年6月6日に初版が発行された、『 たましいの救い – 人は表面の心だけで生きてはいない 』です。
私たちは誰でもこの世を生きている中で大なり小なりさまざまな悩みや苦しみを抱えています。
それらが、容易に解決できる種類のものであればいいのですが、時に自分の力ではどうにもならないことや周囲に相談しても解決できなかったりする重大なものであった時、救われたいという気持ちになるのではないかと思います。
仮に「救い」というものを「心の救い」と「肉体の救い」に分けたとします。「肉体の救い」が例えば病気や怪我を治してほしいということであれば、当然ながら病院に行くことになります。現代医学は万能ではないにせよ、「大怪我をして血が止まりません。神様、止血してください。」などと祈っている暇があるのなら、さっさと救急車を呼ぶべきです。
一方、「心の救い」についてはそう簡単にはいきません。一般的に心とは脳が作り出す意識のことを指していて、精神医学も肉体の脳に対する治療を大前提にしています。心理学ではフロイトやユングが無意識と呼ばれる領域に対するアプローチを提唱していましたが、これも肉体の脳の範疇にとどまります。
「この苦しみを救ってほしい」、「この悲しみを何とかしてほしい」という時、それは疑いなく心の救いを願っているのですが、水波霊魂学では「心とはたましいという巨大な意識の一部にすぎない」と主張しています。
つまり、肉体の脳が作り出す心、これを表面の心と呼んだ時、精神医学や臨床心理学によって表面の心は楽になったとしても、たましい全体から見れば表面の心はほんの一部分であり、たましいの救いとは程遠いのです。
人間は誰でも霊魂の世界で生きていた頃の心(幽体の心)を背負って、この世に生まれています。ですから、人の心は肉体の脳が作り出した表面の心だけで成り立っているのではありません。
したがいまして、真の意味でたましいの救いを考えるならば、表面の心だけではなく幽体の心も救うことも意識しなければならないということになります。
住宅に例えれば、表面の汚れを掃除したり、破損をこまめに補修すれば綺麗な見た目を維持できますが、壁の奥に隠れている配管が腐食したり、柱がシロアリに食われたりするのを放置すれば、いくら外見は綺麗でも少しの衝撃ですべてが崩れ去ってしまいます。
自分の家の壁の奥がどのようになっているのかを常に意識しながら住んでいる人は誰もいないと思いますが、家であれば修理業者に頼めば何とかなるかもしれません。しかし、心についてはそうはいきません。なぜなら、心の奥に隠れている幽体の心が今どうなっているのかは本人にすら分からないからです。
人は表面の心だけで生きているのではありませんし、肉体が死ねば終わりでもありません。
この世での生活が終了した後も、霊魂としての長い長い人生が待っています。
表面の心の救いだけを求めるのではなく、たましい全体の救いを求めなければ、苦悩は永遠に続くことになるのです。
霊魂や死後の世界の実在を信じておられる方は、是非ともご一読されることを願います。
目次とまえがき
アマゾンには「なか見!検索」機能があって、PCでは冒頭部分の閲覧ができるのですが、iPhoneでは閲覧できません(androidはわかりません)。
ですので、今回もスマホでご覧いただいている方のために、目次と「はじめに」の部分を引用して紹介いたします。
目次
はじめに
第一章 心の動揺
1 心が辛い時
2 心が崩れそうな時
3 心が弱い時
4 心が強い時
5 心が折れてしまった時
第二章 心の強さ
1 心の安定
2 心の成長
3 心の進歩
4 挫折
5 善
第三章 心の種類
1 幽体の心
2 霊体の心
3 幽体と霊体の心
4 深い心
5 更に深い心
6 れい、こん、たましい
第四章 涙
1 大粒の涙
2 悔し涙
3 後悔の涙
4 恨み
5 感涙
第五章 祈り
1 救いを求めて
2 ご利益が欲しい
3 霊的な進歩のために
4 真の救いとは
5 祈りの意味
第六章 神霊と人間
1 神様にとっての救い
2 人間にとっての救い
3 今すぐ消してほしい
4 生きる価値
5 魂の価値
第七章 罪
1 人類の罪
2 個人の罪
3 犯罪
4 笑いと喜び
5 罪を超えて
第八章 いろいろな救い
1 魂の救い
2 霊魂の救い
3 恐ろしい霊魂の手口
4 親の思い
5 子供の救い
第九章 成功と失敗
1 私を殺してください
2 指導的立場の霊魂の失敗
3 守護霊の失敗
4 選択の失敗
5 成功
第十章 魂
1 外国の霊魂
2 日本の人達
3 富士の秘密
4 生きる意味
5 幼稚園
6 神
おわりに
はじめに
霊魂学は霊魂の世界の実在を前提にして成り立っています。ですから、物質の世界を生きている私達人間にとっては、少し難しく感じたり、分かりにくかったりします。
そこで、何とか分かりやすく、霊的な事柄を本にしたい。そうした事を考慮した結果、本書が誕生する事になりました。
そういう意味では、文章もより読みやすくしたい、という意味で、である調ではなく、ですます調で書く事にしました。
少しでも多くの皆さんに、読んでいただければ幸いです。人の魂と言っても、霊魂の実在を認めない人達にとっては、魂は心そのものなのでしょう。心と魂は文字が違うのですが、ほとんど同義で扱われているのではないかと思います。
ですが、霊魂が実在するという立場では、そんなに簡単には行きません。
心は魂という巨大な意識の一部だからです。たとえば、人間は、肉体の脳が機能停止しても、死後の世界では霊魂として生き続ける、という前提に立っています。肉体の脳というコンピュータのごとしが消えても、魂は継続するのですから、魂は脳の中にあるとは考えないのです。肉体の脳を使っている心よりも大きい意識と捉えているのです。
こうした難しい話は、他書で随時、必要に応じて、説明する事になると思います。
本書は、極力、平易に、理解しやすい本にしたいと思っています。心の救いを書いた本はたくさんあります。ですが、人間が死後も生き続ける生命体である以上は、それだけでは真の救いとは言えません。
肉体の脳を使用している心だけではなく、魂という意識をも含めて、人間の意識を語る必要があるのです。
本書は、人間の意識の真の救いについて、霊魂から教えてもらう、という形式で記しています。
引用元:水波一郎著 「たましいの救い – 人は表面の心だけで生きてはいない」 はじめに
幸せを求める気持ちは誰にでもあります。しかし、幸せとは各個人の基準に過ぎませんので、決して絶対的なものではありません。今は幸せだとしても明日事故に遭ったり病気になったりすれば、いとも簡単に消えてしまうものです。
幸せになりたいと努力することは大切ですが、それをゴールにしても無意味です。昨今流行りのスピリチュアルの中には、幸せを万人共通の一つの基準として定式化したり、さも幸せになることがゴールであるかのように語っているものもあります。
たとえ幸せな気持ちに満たされたとしてもそれは表面の心だけです。心の奥はちっとも満たされていません。表面の心の思い込みは「たましい全体の救い」をより困難にするだけです。
仮にこの世を生きている間は、そのような類いの魔術にかかっていたとしても、他界していわゆる死後の世界というものが実在して、自分が置かれている立場が分かった瞬間に、魔術が解けるだけではなく、さらなる苦悩を味わうことになります。
こんなことにならないために、この世にいるうちに自分のたましいについて考える必要があるのです。