『 衣食足りて 』霊魂を知ること

衣食足りて

 

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自分が勝てば、負けて泣いている他人がいる

 

衣食足りて礼節を知るという諺があります。

 

私たちは、衣服と食物が満たされ心に余裕ができてはじめて、礼儀に心を向けることができるようになるという意味です。

 

人はこの世に生まれてしまったために、肉体を維持するために食べなければならなくなりました。

 

そして日々の糧を得るために働かなければならなくなりました。

 

さらには、貧富の差が大きくなればなるほど、人は見栄を張りたい生き物ですので、人より美味しいものを食べ、ブランドモノの服に身を包み、豪邸といわれるような大きな家に住むために、競争社会に身を投じていきます。

 

現代の日本は、早い人は幼稚園に入る前から受験戦争が始まり会社に入れば出世競争です。

 

椅子の数が決まっているポジションを勝ち取るために同僚の足を引っ張ることも躊躇しませんし、「私はそんなひどい人間ではない」と思っていても結果的に自分が勝つということは誰かが負けているということを自覚できている人は少ないです。

 

自社の利益のために競合他社を蹴落とし、自社内でも上司は部下を怒鳴り散らし、部下はそんな上司の悪口を言い、正社員は契約社員やパート社員を差別し、自分の雇用が守られるのであれば同僚がリストラされても良しとする・・・。

 

これらは現代日本ではごく当たり前の光景です。

 

資本主義社会の本質は競争であり、勝者と敗者が必ず生まれる社会です。

 

身近な例で言えば正月の福袋も競争ですし、バーゲンセールも競争です。

 

私たちはこの国に暮らしている以上、好むと好まざるとにかかわらず、自分の周りには常に何かしら競争が存在して勝者と敗者が生み出されています。

 

そのことに私たちは特に疑問を持つことなくむしろ当たり前のことだと思って暮らしています。

 

 

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死後の世界を信じる方は 衣食足りて 霊魂を知ってほしい

 

しかしながら、死後の世界を信じる方には是非とも知っておいて頂きたいことが二つあります。

 

一つは、地上の世界では当たり前だと思われる行為の数々は高級な霊魂から見て極めて異常な行為に映っていること、もう一つはこれらの行為は霊的な罪であり、人間はこの世界に生きてるだけでこれらの罪を集積させているということです。

 

残念なことに今の日本人の大多数は、普通に生活しているだけでは高級霊魂との接点できません。

 

なぜなら、地上の人間の出す想念の質がだんだん霊的に低くなってきているからです。

 

勝者が敗者に向ける蔑み、敗者が勝者に向ける妬みや恨み、こういった質の低い想念が地上に充満するにつれて、地上の霊的環境は確実に悪化していきます。

 

その結果、高級な霊魂は人間が見えなくなりますので、人がいくら神に祈ってもその想念も届かなくなり、代わりにこれらの想念に呼応する霊魂(不道徳な霊魂など)が自称神を名乗って地上の人間に干渉してくるようになります。

 

つまり、現代は「ごく平凡に普通に人生を送っています」という人ほどこういった低級な霊魂の干渉を受けやすい環境になっていると言えます。

 

この原因は、単に人口が増えたということもありますが、霊的に高い気をおろすことができる集団や施設といった、過去に多く存在した地上の霊的環境を良くするための装置がほぼ壊滅してしまっているということが致命傷といって過言ではありません。

 

これは本当に痛すぎる事実です。

 

これを解決するためには、霊的に高い気をおろすことのできる人を一人でも多く輩出することが急務なのです。

 

人がいないと集団を形成することができませんし、集団ができないと高貴な気がおりません。

 

高い気がおりないと地上の霊的環境もそこに暮らす人間の霊的状況も悪化する一方なのです。

 

私たちは、この地上の世界で生きていく以上、競争から逃れることはできませんし、そこから生まれる他人からの妬みや恨みもある程度は受忍せざるを得ません。

 

これは大変困ったことですが、社会の仕組みがそうなっていますので仕方がありません。

 

しかし、魂としての正しい道を見失ってはいけません。

 

大切なことは霊的に高い気に触れることにより高級な霊魂、特に自身の守護霊と交流すること、そして霊的技法の実践により、過去の霊的カルマの解消と今回の人生で受けた妬みや恨みの念をその都度洗い流して新たなカルマにしないこと、霊的な隙をなくして不道徳な霊魂に干渉されないことです。

 

これを着実に進めていかなければ地上の霊的環境の悪さから起因するさまざま争い(個人から国家に至るまで)は増加する一方ですし、その内容も結果もさらに残酷なものになっていきます。

 

衣食住を安定させるだけでも人はいろいろ苦労しなければなりませんが、これらが何とか軌道に乗った方はどうか『魂が求める道』を歩んで欲しいと切に願っています。

 

そのためにはまず何はともあれ「霊魂」を知らなければなりません。

 

「 衣食足りて 霊魂を知る」

 

霊魂を知るための道を歩む人が一人増えれば、その分だけ地上に救いと希望が生まれます。

 

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