未知なものへ対する態度

現代の人は太陽の周りを地球が回っていることを知っています。

しかし、ニコラウス・コペルニクスやガリレオ・ガリレイによって地動説が唱えられたのは、16世紀~17世紀前半であり今から約400年前にすぎません。

それまでは、少なくとも西洋においては天動説が信じられてきました。

天動説は2世紀に古代ローマの学者であるクラウディオス・プトレマイオスが主著『アルマゲスト』にておいて、それまでの天文学を体系付け、科学的かつ合理的判断として発表されたものが、16世紀まで支持されてきました。

 

 

プトレマイオスもコペルニクスもガリレイも当時の科学的知見において自説を発表しています。

これは「科学」とは常に進歩し続けるものであり、現時点がすべての答えを表しているとは限らないということを示しています。

科学を万能だと思い込んでしまうことで、一種の思考停止が生まれます。その結果、その時代に生きている人は『みんなで間違える』ことになります。

 

最近においてもDNA鑑定によって冤罪被害者を出したことは記憶に新しいところです。

 

つまり、『みんなで間違える』現象は現在も続いており、これによる被害者が今後も発生する恐れは依然として高いと言わざるを得ません。

 

『科学』には未知の分野がたくさんあります。

科学が分からない分野は、『ない』のではなくて『あるかないか今は分からない』というのが正しい態度です。