生まれ変わり?

生まれ変わり、つまり輪廻転生を信じている人はかなり多いと思われます。

輪廻転生とは、死んで死後の世界に行った魂が再びこの世に生まれてくることを言いますが、もちろん科学では証明できませんので、私たちは肯定する側に立つか否定する側に立つかの選択しかできません。

水波霊魂学では輪廻転生という用語は使用しませんが、死後の世界(幽質界)にいた霊魂(幽体)が地上の世界(物質界)に再生するという主張をしています。

そのプロセスを簡単に言いますと、この世の男女が生殖行為をすると妊娠することがありますが、母親の胎内に受精卵ができたときに、死後の世界にいる”幽体の一部分”がそこに引き込まれます。じつはこの”一部分”というのがくせ者です。これは幽質界に霊魂(幽体)がいますが、もうひとりの自分(幽体の一部)が地上の世界に肉体と重なって誕生しているということです。つまり幽体の全部が地上に出てくるわけではないので、輪廻転生とか生まれ変わりといわれるしくみとは違います。

さて、地上に生命を誕生させるか否かは、人間が決めることです。産むのも中絶するのも人間が決めています。したがいまして、幽質界にいる霊魂(幽体)が生まれる場所や親を選んでいるわけではありません。

 

 

「私はなぜ生まれてきたのか」とか、「私は何のために生まれてきたのか」を自問自答するときの「私」とは、肉体を指しているわけではないはずです。なぜならば肉体が生まれた原因はわかりきっているからです。それでもなぜ?と思うとき、それを思うのは意識であってもじつはもっと奥の意識、すなわち幽体の意識なのかもしれません。

幽体の側から見れば、ある時突然何の前触れもなく地上の世界に引き込まれて再生しています。なんで私が地上にまた生まれてきたのか?と疑問に思うのは当然といえば当然な話です。

人間の心というのは、自分でも把握することができない巨大なものなのだなとつくづく思います。

霊魂を肯定する側に立つ人は、心というものを考えるとき、肉体のみではなく霊的な生命体として考えることが大切だと思っています。