心は親が作ったものではありません

私が水波霊魂学を学び始めた頃、とても感激したことがあります。 それは「幽体」という存在を知ったからです。

本来はここで水波霊魂学での幽体の定義をきちんと書くべきなのかもしれませんが、簡単に触れますと、 幽体は母親の胎内で肉体が生まれる頃(受精したとき)に霊魂の世界(幽質界)から受精卵に入り込みます。そして肉体と重なったかたちで人は一生を送り、肉体の死んだ後は肉体を離れて再び幽質界へ帰っていきます。

幽体が肉体に入り込むところはかなり複雑なのでここではごく単純に説明しています。

この幽体という存在は肉体とは別個に意識を持っています。身体が違うのですから当然です。

つまり肉体と幽体は重なっていますがそれぞれ別の意識活動を行っているということです。

なぜこんなことが起こるのでしょうか?

繰り返しになりますが、精子と卵子が受精して出来るのは肉体だけです。幽体は霊魂の世界からやって来ます。つまり母親の胎内で新しい肉体が誕生するということが”引き金”となって幽体がもれなくやって来るというわけです。

 

ここに一冊の本があります。書名は「わかりやすい霊魂学」といいます。これは以前にホームページで公開されていた時期もありましたが現在は公開されておらず入手も困難になっています。

その中にこういう一節があります。  

肉体は親の遺伝のままであるが、心は親の個性の影響は受けても、親そのものの複製ではなく、別の個性なのである。それは別の霊魂だからである。つまり、子供の脳は親の遺伝を受け継いでいるが、その脳によって心を表現する元の意識は、親とは全く別の意識なのである。

水波一郎著「わかりやすい霊魂学」より

 

肉体は父親と母親の影響を受けていますが、幽体は違います。ですから、同じ屋根の下で生活していても価値観が異なって当然ですし、子が親に反抗するのも当たり前なのです。

人間の心は肉体と幽体、さらには別の身体もありますのでとても巨大なものです。そして自分のことすら分からないのが人間という存在です。

肉体の意識だけをいくら変えても心の全体を変えることはできません。

心を進歩向上させるということは並大抵なことではありません。そして心を知ろうと思えば霊魂を正しく知らねばならないのです。